2016年10月13日木曜日

10月13日 「残業百時間で過労死、情けない」教授書き込みから思う事

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用と労務管理の町医者 吉野正人です。

10月13日 「残業百時間で過労死、情けない」教授書き込みから思う事

10月13日木曜日。昨日、電通・女子新入社員過労死自殺の話を書きましたが、「続き」を書きたいと思います。

※読売新聞より引用

「残業100時間で過労死は情けない」 教授の処分検討
朝日新聞デジタル 10月11日(火)22時3分配信

 「残業100時間で過労死は情けない」とするコメントを武蔵野大学(東京)の教授がインターネットのニュースサイトに投稿したことについて、同大学が10日、謝罪した。7日に電通の女性新入社員の過労自殺のニュースが配信された時間帯の投稿で、ネット上では「炎上」していた。

 投稿したのは、グローバルビジネス学科の長谷川秀夫教授。東芝で財務畑を歩み、ニトリなどの役員を歴任した後、昨年から同大教授を務める。

 武蔵野大などによると、長谷川教授は7日夜、「過労死等防止対策白書」の政府発表を受けてニュースサイトにコメントを投稿。「月当たり残業時間が100時間を越えたくらいで過労死するのは情けない」「自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない」などと記した。

 電通社員の過労自殺のニュースが配信された時間帯に投稿されたもので、コメントがネット上に拡散。「こういう人たちが労災被害者を生み出している」「死者にむち打つ発言だ」などと批判が広がった。長谷川教授は8日に投稿を削除し、「つらい長時間労働を乗り切らないと会社が危なくなる自分の過去の経験のみで判断した」などと釈明する謝罪コメントを改めて投稿した。

 武蔵野大は10日、公式ホームページに「誠に遺憾であり、残念」などとする謝罪コメントを西本照真学長名で掲載。「不快感を覚える方がいるのは当然」とし、長谷川教授の処分を検討している。(千葉卓朗)

※引用終わり。

この記事を読んだときは、私自身「目が点」になりました。現場を知らない教授が、学生に机上の理論を教えている現実を垣間見たような気がします。なお、この教授の経歴を確認すると、大企業の経理畑から大企業の役員と経営者街道をひた走った方のようです。今回の発言は、あまりにも視野が狭いと思います。

経営に関しては、プロだから大学教授をされているようですが、従業員の「労務管理」「労働問題」において、無責任なコメントをされたのは、正直残念です。しかし、この記事のよう教授の発言は、一部の経営者管理職の中でも多かったりします。実際、私が日頃行っているfacebook等ネットでも、似たような意見はあります。

確かに、1月100時間のような残業はした経験がある方も多いと思います。そういう私も20代後半~30代前半にかけて、某大手企業で1月100時間残業は経験しました。しかし自分が経験したから、他人も大丈夫と言う考えはマズイと思われます。

労働には、業種・規模・職務・責任範囲等で多くの「質」があると思います。労働者が指揮命令を受けながら24時間働くのと、経営者・自営業者自ら24時間働くのとは大きく違うと思います。上司・部下・同僚間の人間関係や仕事がらみの精神的な緊張感で追い詰められたりと、個別に事情は異なります。

経営者は24時間働いても疲れませんが、労働者は「いくら好きな仕事」「自らの意思」でも24時間働くと疲れてしまい、倒れてしまうと私は思います。

この教授は、激しく変換していく「時代の流れ」を認識していない気がします。最近の労務管理において、過労死問題はワタミの事件も含め、社会問題になっています。社会問題になっている状況を把握し、社会人として働くべく学んでいる学生へ「会社で発生する問題において、どのように社会人として対処すべきか?」を教えてほしいと思います。

この記事を読んで、改めて実社会で役立つ知識考え方を大学で教えてほしいと思うこの頃です。


※写真は今日の夕食で、自家製ホワイトシチュー・おでん・ほたてバター焼等です。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

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ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。









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