2017年3月21日火曜日

3月21日 外国人技能実習生の記事から社労士が思う事

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用と労務管理の町医者 吉野正人です。
 
3月21日 外国人技能実習生の記事から社労士が思う事

3月21日火曜日。今日は、外国人技能実習生に関する記事について書きたいと思います。

※西日本新聞より引用
「覚えた技術は使い物にならない」名ばかりの“技術移転” 働けど実習生
西日本新聞 3/21(火) 11:23配信

 実質、労働力。それでも国は、外国人技能実習制度の目的を「技術移転による国際貢献」とする姿勢を貫く。移転先の現実は-。

 ベトナムの首都ハノイ。3年間の実習を終え、昨年10月に帰国した男性(24)は「覚えた技術は使い物にならない」と明かした。

 関西の建設会社でひたすら鉄筋を組み立てた。日本の分業制に比べ、ベトナムは一つの業者で大半の工程を担うという。機械も旧式が多く操作が違う。結局、来日前の実習生に日本の習慣を教える職に就いた。

 ベトナムの送り出し機関によると、帰国後に技能を生かせている人は3割程度にとどまる。一方で一部には、日本と取引のある会社に入って高収入を得る人もいる。最も役立っている技能は「日本語」だという。

 昨年11月に外国人技能実習法が成立し、期間が最長5年に延長されることになった。優秀な人材を引き留められる分、技術移転は遅れる。さらに農業では-。
国の建前はどこへ-。

 うっすらと雪化粧をした雲仙岳の裾野に大根畑が広がる。旬の冬だけあって収穫作業は多忙を極め、実習生が手伝う姿も見られた。ここ、長崎県など3県1村が「期限を終えた実習生を“再雇用”したい」とする要望を国に提出した。

 実習生は原則転職できない。あくまで目的は技術移転であり、継続的な修練が欠かせないからとの理由。農業も同様に3年間、一つの農家から移動できない。

 「大根の閑期に別の野菜農家を手伝うなど、融通が利けばいいのに」。JA島原雲仙の担当者は漏らす。特に島原半島は斜面に農地が分散し、より手間がかかる。従事者の3割は70歳以上。重労働を担う若手の不足を実習生が補っている。

 要望は昨年12月、国家戦略特区として認められた。“卒業生”を呼び戻せば、技術の移転は進まない。国の建前はどこへ-。

当面、実習制度は継続
 2月22日、首相官邸で政府の働き方改革実現会議が開かれた。長時間労働の是正を中心に、8回目のこの日で各論を終えた。人口減社会で働き方を変えつつ経済成長も求めれば、労働力不足は必然。そこで最後に取り上げられたのが外国人労働者問題だった。

 実習制度にも意見が出され、有識者は「雇用確保の手段として拡充するには限界がある」として新たな枠組みを求めた。安倍晋三首相も単純労働者の受け入れに関し「国民的コンセンサスを踏まえつつ検討すべき問題」との見解を示した。

 とはいえ、議論は緒に就いたばかり。当面、実習制度は継続される。転職できない、家族も呼び寄せられない…。「働けど実習生」という労働者の権利が制限された状態は維持される。
 大根畑でベトナム人実習生の女性(20)は言った。「家族のために頑張ります」。寒風に吹かれながらも額には汗がにじんでいた。労働者の顔だった。

外国人労働者100万人時代に入ってなおも「移民政策」を否定する政府の建前と、少子高齢化が進む社会で不可欠な労働力となっている現実-。そのひずみをアジアの玄関口・九州から見つめ、共生の道筋を探るのが、西日本新聞のキャンペーン報道「新 移民時代」の狙いである。

 外国人労働者は「専門・技術分野」「永住者や日系人など」「技能実習生」「留学生のアルバイトなど」に大別される。このうち、原則週28時間まで就労可能な留学生については、国が30万人計画(2020年)を掲げる一方、不法就労が横行し、連載の第1~3部で光と影に焦点を当てた。

 実習生を取り上げる第4部以降も「アジア各国の実情」「専門・技術分野などの人材と企業」「生活者として地域で暮らす外国人との共生」などへと視点を広げていく。欧米諸国が移民問題で揺れる中、日本型移民政策の在り方を考えていきたい。

※引用終わり。

私自身、顧問先に外国人労働者を雇用する会社や外国人技能実習生が在籍している事業所があります。私が社労士になってから、ここ数年で日本の雇用情勢は大きく変化していると実感しています。実際、私が住む久留米でも、駅近辺で東南アジア系・中東系?と思われる外国人を多く見かけるようになりました。

私自身、仕事(社労士業)以外では旅行が好きで、海外旅行も何度か行っています。そんな中、フランス・オランダ・ベルギー・イギリス等ヨーロッパでは、多くの中東系外国人労働者を多く見かけました。そして、フランスやオランダ等ヨーロッパでは、移民に伴う、治安の悪さを目の当たりにしました。ある意味、「きれい事」では済まない現実を垣間見たような気がします。

そんな中、日本でも外国人技能実習生・外国人労働者が日増しに増えているのを実感しています。特に私の近辺では、農業・製造業・飲食業・小売業等で顕著になっているような気がします。少子高齢化かつネット社会で、職業選択厳密かつ極端になった現在、人手不足は急激に深刻になっていると実感します。

なお新聞記事の内容は、毎度のごとく、ある意味「きれい事」「けしからん」系の論調のような気が、私はしてなりません。私自身、ヨーロッパを旅行して、日本はヨーロッパの二の舞いになりかねないと危惧しており、外国人労働者・外国人技能実習生の多用に関しては「否定派」だったりします。

しかし、労務管理の杜撰さに伴う人手不足の悪循環や慢性的な人手不足により、「待ったなし」なのも現実です。ただ確かなのは、外国人労働者外国人技能実習生を「労働者」として多用しても、労務管理が杜撰だと、ネット社会の現在は、外国人労働者外国人技能実習生も来なくなってしまう現実があると私は思います。

今後は、外国人労働者・外国人技能実習生を実態は「労働者」として活用するにしても、「継続性」を考えた労務管理・採用の見直しが必要であると、日頃「現場」対応している私は思うこの頃です。


※写真は昨日の夕食で、自家製焼きそば等です。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

※お問い合わせや相談したい時は、いつでも下記へ連絡願います。 福岡 久留米 採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人 移動オフィス 090-2852-9529 (すぐつながります。)
メールアドレス naitya2000@gmail.com

ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。








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