2017年2月24日金曜日

2月24日 ミスド店長過労死で賠償 運営会社に4,600万円/津地裁から考える

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用と労務管理の町医者 吉野正人です。
 
2月24日 ミスド店長過労死で賠償 運営会社に4,600万円/津地裁から考える

2月24日金曜日。今日は過労死に伴う労災に関する記事について書きたいと思います。

店長過労死で賠償命令 津地裁、ミスド運営側に4600万円
中日新聞2017年1月30日 23時20分
 ドーナツチェーン「ミスタードーナツ」の三重県にあるフランチャイズ店で店長をしていた同県伊勢市の男性=当時(50)=が2012年過労死したのは、会社が安全管理義務を怠ったのが原因として、遺族らが店を運営する製菓会社「竹屋」(同県四日市市)と同社社長らに9600万円損害賠償を求めた訴訟の判決で、津地裁は30日、計約4600万円の支払いを命じた。

 判決理由で岡田治裁判長は、男性は亡くなる前の半年間の平均時間外労働月112時間を超え、県内の他の9店舗で店長不在時の代理も任されていた点を挙げ「不規則な勤務状況で疲労が蓄積した」と指摘。業務と死亡との因果関係を認めた上で労働時間を把握せず、会社に重大な過失があった」と述べた。一方で、男性が糖尿病を患い、医師が禁じた喫煙を続けていたとして「既往歴から死亡と業務に因果関係はない」とする会社側の主張も一部認め賠償額を減額した。

 判決によると、男性は08年から津市内の店舗の店長として、ドーナツの製造や原材料の発注などを担当し、11年7月には市内の他店舗の店長兼務。12年5月15日朝に自家用車で出勤中に不整脈死亡した。四日市労働基準監督署は13年7月に男性を過労死認定した。

 判決後、遺族の代理人弁護士は会見で「男性の残業時間過労死ラインを超えており妥当な判決。しかし過失相殺で当初の請求が認められず残念だ」と話した。竹屋の担当者は「今後も労働環境の改善に努めたい。判決については、代理人弁護士と協議した上で対応したい」とコメントした。

※引用終わり。

今回の記事を読むと、「長時間労働→不整脈で死亡労災認定民事訴訟損害賠償請求で判決の事例です。記事の通り、死亡による労災認定の場合、最近は数千万円~約1億円の損害賠償金額になる場合が多いようです。しかも今回は、持病との過失相殺でも4600万円の高額です。

今回の事件を教訓に、過重労働及び業務上による死亡において、下記のような対処を中小企業等においても、今後する必要があると思います。

・死亡による業務災害発生時、速やかにご遺族への初期対応労災申請するか否かの遺族との協議・謝罪・慰謝料、逸失利益社内話し合いによる和解)を行う。

過労死及び業務上による死亡再発防止における改善案作成:就業規則等規程見直し、社内相談窓口社内解決制度創設。

・再発防止策策定後に伴う、改善行動計画実施期限を決めて行動)

上乗せ労災加入

以上のように問題(失敗)から、問題点を早期解決し、解決後は改善点をみつけ、改善すべくコツコツ行動していく必要があると思います。今回の記事においても、事故発生時以降初期対応を怠ったと私は思います。しかも、この会社においては、未だ会社ホームページに謝罪文及び再発防止策等の掲載が一切ありません。。。

また過労死対策としても、管理職の業務見直しと分担、労働時間管理と労働負荷のコマ目な確認・見直しをオススメします。

今後は、今回の記事のような事故の場合、「最後まで戦う」という考えで訴訟レベルまで会社として対応するのはおススメしません。企業にとって、本業だけでなく採用にも大きな悪影響になりかねないと思います。


※写真は今日の夕食で、鰆の味噌焼、味噌汁、きんぴらごぼう、ひじき等です。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

※お問い合わせや相談したい時は、いつでも下記へ連絡願います。 福岡 久留米 採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人 移動オフィス 090-2852-9529 (すぐつながります。)
メールアドレス naitya2000@gmail.com

ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。









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