2016年12月8日木曜日

12月8日 電通ホームページ「労働環境改善の取り組みについて」の記事から考える事

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用と労務管理の町医者 吉野正人です。

12月8日 電通ホームページ「労働環境改善の取り組みについて」の記事から考える事

12月8日木曜日。今日は電通ホームページから、労務管理改善について書きたいと思います。

※電通ホームページより引用

労働環境改善の取り組みについて
2016年12月2日
 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員 石井 直)は、労働環境の改善に全社を挙げて取り組んでおり、大きくは「業務量の適正化」「組織運営のあり方と各種制度の見直し」「企業文化の再定義」に関する施策を遂行しております。

 喫緊の課題と位置づけている長時間残業の解消に向け、当社内の全部門において業務内容と業務プロセスの抜本的な見直しを進めると同時に、人材配置についても改善を進めており、来年1月を目途に、全社員の約1割に相当する650名規模の配置換えと異動を行います。人材配置の改善を通じて、全社労働時間の縮減と個人レベルの業務量の平準化、業務品質の維持を目指します。

 また、この要員計画に合わせて、1月より各局に人材マネジメントを担当するマネジメント職(合計約70名)を配置します。この任に当たるマネジメント職には、キャリア開発支援や健康への配慮などに関するスキルを習得した上で、社員一人ひとりの勤務時間管理のみならず、人材マネジメントに求められる総合的かつきめ細かな管理にあたってもらいます。

 加えて、正社員採用についても、いわゆる第二新卒の採用強化とともに、従来から実施している中途採用枠を大幅に増大します。採用人数については特段の上限を設けませんが、今月内に募集を開始する中途採用については、約60名を一つの目途としております。募集の詳細は、12月下旬に当社ホームページでお知らせします。

 当社は現在、上記に加えさまざまな改革の取り組みを進めています。諸施策の策定にあたっては、社員の多様な意見や価値観を積極的に取り入れ、共に改革を進めていく趣旨から、「入社1~5年目」「同6~10年目」「同11年目以降」「マネジメント職」「契約社員」「他社からの出向者」から成る提言チームを合計10チーム組成いたしました。既に、各チームによる問題提起と提言の内容について、役員との直接意見交換が進んでおります。

 併せて、一連の改革を推進していくにあたり、「労務関連法規の理解徹底」を最優先の課題と位置づけ、役員以下全社員を対象とした研修・啓発活動を実施いたします。

 今後も当社は、これらの課題に全力で取り組んでいくとともに、決定した施策等について随時お知らせしてまいります。 以 上

※引用終わり。

実は、高橋まつりさん過労死自殺問題事件以降、電通ホームページを見ていますが、事件発生後や労働局・労働基準監督署一斉調査後ともに、謝罪・お詫び等のコメントはありません。。。今回の記事以前は、ただ1度「2016.11.01    電通、本日付で「電通労働環境改革本部」を発足」という発表しかありません。。。

個人的には、この会社は、東証一部上場・広告代理店業界トップの超有名企業のせいか、非常にプライドが高いと思われます。自らの失態を認めたくないのでしょうか?会社として大きな過ちをしたとしても、素直に認めず、ミエと体裁を非常に気にする会社のように思われます。

引用の記事は、12月2日電通ホームページにおけるニュースリリースからです。今回の記事も過労死の事実の記載すらなく、謝罪もありません。従業員の過労死再発防止という観点の記述が一切無いのは、個人的にはおかしいと思います。

なお労働環境改善の具体的方法として、下記の対処を行うと、私は解釈しました。

労務管理を行う専門職を各部署に配置
人員増を積極的に行うべく採用活動を強化。第2新卒・中途採用枠を増やす。
各層従業員全体の意見を聞くチームを作成し、意見交換を行う。

以上のような対処を行って労働環境改善を行うとホームページに公開していますが、正直「具体性」には疑問を私は感じます。正直、うわべだけの「綺麗すぎる」対処法に思えてしまいます。

なお電通における過労死は、私が調べただけでも男性社員の過労死(電通事件)・3年前に過労死 30歳男性社員、先日の労災認定・高橋まつりさんの過労自殺と3件あります。

ネット社会の現在、今までのような「上辺だけ」「体裁だけの」労働環境改善は、通用しないと思われます。今後、有名企業・業界トップ・上場企業として、どのような労働環境改善をするか静観したいと思います。今後の改善取り組みが、良き改善事例となるか反面教師になるか静観したいと思います。

※写真は今日の夕食で、おでん・牛肉野菜炒め・きんぴらごぼうです。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

※お問い合わせや相談したい時は、いつでも下記へ連絡願います。 福岡 久留米 採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人 移動オフィス 090-2852-9529 (すぐつながります。)
メールアドレス naitya2000@gmail.com

ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。









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