2015年9月4日金曜日

9月4日 経歴詐称を防ぐためには

福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと 採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 吉野正人です。

9月5日金曜日。今日は経歴詐称をめぐる気になる記事がありました。


経歴詐称を防ぐためには

学歴詐称で町に6年勤務、勤務態度に問題で発覚
2015年09月04日 09時24分
 青森県六戸町の20歳代職員の男性が、大学を卒業できなかったのに大卒と偽り、大卒程度が要件となる「上級一般行政職」として採用され、約6年間勤務していたことがわかった。

 男性は8月10日付で依願退職し、その後、男性が本来該当する「中級」職との給与差額約145万円を町に返納した。町は学歴詐称が発覚するまで、男性に卒業証明書などの提出を再三求めたが、確認が不十分だった。町は「男性は懲戒処分されたわけではない」として、事実を公表していなかった。

 町総務課によると、県内の大学に在籍していた男性は、2009年4月に町役場に就職。08年夏の採用試験では「卒業見込み証明書」を提出していたが、09年春以降、町が卒業証明書の提出を求めると「大学側に申請中。もう少し待ってほしい」などと釈明し、その後も提出を催促したが、そのたびにはぐらかされたという。

 男性は、税務課や福祉課、町教委教育課などで勤務したが、上司への虚偽報告を繰り返すなど勤務態度に問題があるとして町が減給処分を検討。今年6月、処分のために経歴を調べたところ、結局、卒業証明書を提出していなかったことも判明した。町が7月下旬、大学に問い合わせると、男性は卒業に必要な単位が取得できず、退学していたことが発覚。男性に確認すると「働きながら単位を取り、卒業するつもりだった。迷惑をかけた」と認めた。男性は同29日に退職願を提出して受理され、退職金も支払われたという。

 下田正幸総務課長は、取材に対し「町民に申し訳ない。今後は卒業証明書の確認など再発防止を徹底する」と述べた。

※引用終わり。

今回の記事のような経歴詐称は、中小企業でも有り得る話だと私は思います。経歴詐称については、労働関係でも判例があり、学歴確定的な採用条件としている場合に解雇は有効だと言う(スーパーバック事件 東京地判昭54.3.8 労判320-43)等あります。

経歴詐称については、過去の判例から経歴詐称に対する懲戒解雇が有効かどうかの判断は、

・真実を告知していたならば、採用しなかったであろう重大な経歴の詐称であったかどうか

労働力の適正な配置を誤らせるような場合

と言う基準でされてる事が多いようです。

実際、記事によると、大卒以上が要件とする上級公務員であると言う前提であったにもかかわらず、実は大学卒業を「経歴詐称」していたようです。そして大卒でないのに上級公務員の仕事を約6年間行い、上級公務員の給料約6年間貰ったようです。

なお学歴でなく、建設業における施工管理技士・建築士等の必要な資格職歴等の経歴詐称は、中小企業にとって致命傷であり、企業として大きな損害になりかねないと思います。

このような経歴詐称を防ぐには、下記のような対処が必要だと思います。

就業規則に、入社時に提出してもらう必要書類において、仕事に必要な免許証・資格証明書コピー卒業証明書については、「入社日まで」に提出する旨明記する。

就業規則に、「所定の書類を期日までに提出しない場合には、採用を辞退したものとみなすことがある。」と明記する。

・実際に、仕事に必要な免許証・資格証明書コピーや卒業証明書を入社日までに提出してもらう。

以上のような対処が必要です。記事のような「なあなあ」な対応6年も放置するのはマズイと私は思います。



写真は今日の夕食で、国産秋鮭のホイル焼き、大根とにんじんのきんぴら、ピリ辛こんにゃく、きゅうりとコーンのサラダです。秋鮭が美味しかったです(^^)v。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士会社側の立場でぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。


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