2017年10月4日水曜日

10月4日 新入社員自殺で両親提訴 三菱電機、いじめ原因かの記事より考える事

福岡・久留米のぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用と労務管理の町医者 吉野正人です。
 
10月4日 新入社員自殺で両親提訴 三菱電機、いじめ原因かの記事より考える事

10月4日水曜日。10月となり、今年も残り3か月となりました。今日はパワハラと過重労働に関する気になる記事について書きたいと思います。

※朝日新聞より引用
三菱電機の新入社員自殺、両親「いじめが原因」と提訴
朝日新聞 村上晃一2017年9月27日21時16分
 三菱電機の新入社員だった男性(当時25)が自殺したのは上司や先輩社員によるいじめや嫌がらせが原因だとして、男性の両親が27日、同社に1億1768万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。両親と代理人弁護士が記者会見して明らかにした。近く労災の申請もするという。

 訴状などによると、男性は昨年3月に東北地方の国立大の大学院を修了し、同年4月に入社。兵庫県尼崎市の通信機製作所内のソフトウェア製造技術課に配属され、通信機器のソフト開発を担当していた。同年11月6日に「私は自殺をします。私は三菱につぶされました」などとする遺書を書き、同月17日に兵庫県三田市の社員寮で首をつって自殺した。

 同年10月の社内研修で、解き方が分からないプログラミングの課題について男性からアドバイスを求められた先輩社員が「質問は受け入れない」と拒否。それなのに研修後に職場で、研修内容を十分に理解していないとして男性を他の社員の前で非難したという。さらに、別の上司も男性を助けず、非難したりあざ笑ったりしたと主張。こうした無責任な管理体制を放置した会社は、男性に対する安全配慮義務に違反したと訴えている。

 三菱電機では昨年11月にも、長時間の過重労働が原因で精神疾患を発症したとして、研究職の男性社員が労災認定されている。自殺した男性の両親の代理人の嶋崎量(ちから)弁護士は「会社の労務管理が厳しく問われている」と指摘した。同社広報部は「訴状を確認のうえ、真摯(しんし)に対応してまいります」とのコメントを出した。(村上晃一)

※毎日新聞より引用
三菱電機 31歳男性の労災認定 違法残業で適応障害に
毎日新聞2016年11月25日 18時36分(最終更新 11月25日 18時36分)
 入社2年目の三菱電機の男性(31)が違法な長時間残業を強いられて適応障害を発症したとして、神奈川労働局藤沢労働基準監督署が24日、労災と認定した。東京都内で25日に記者会見した男性によると、「過労死ライン」とされる80時間の2倍に当たる約160時間の残業をした月もあったが、上司の命令で少なく申告させられていた。

 男性は「不眠と意欲低下で『早く死んで楽になりたい』『逃げたい』とばかり考えた。過労自殺した電通の新入社員と自分は紙一重」と話した。男性は休職期間満了後の今年6月に解雇され、現在はうつ病と診断されて療養中。今後、三菱電機に解雇撤回を求めるという。

 認定などによると、男性は2013年4月に入社し、情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)で医療用半導体レーザーの研究開発などを担当した。14年1月以降に月100時間超の残業を強いられ、同年4月上旬ごろに適応障害を発症した。

 同社の入退室記録によると、繁忙期の同年1月16日から1カ月間の残業は約160時間に及んだ。しかし上司の命令に応じて59時間半過少申告。ほかの月も「40時間未満にしろ。毎月39時間だと不自然だから、ばらばらの数字にしろ」と命じられていた。

 一方で男性は、本当の残業時間を申告した先輩社員が上司に責される場面を目撃したり、上司から「言われたことしかできないのか。お前は俺が『死ね』と言ったら死ぬのか」とパワハラを受けたりしたという。

 同社広報部は「労基署の判断を確認のうえ、対応を検討する」とコメントした。【早川健人】
※引用終わり。

この2つの記事を読むと、恥ずかしながら私自身の某電機メーカーで営業マンをしていた時代を思い出します。私自身、新聞記事の三菱電機さんの同業他社で働いていましたが、私が働いた会社も「似たような状況」では?と思ってしまいます。

新聞記事の中における、過重労働・残業時間過少申告・パワハラ等は、私が在籍した会社を含め、多くの大企業でも発生しているのでは?と私は思います。ある意味、今回の三菱電機の事例は、「氷山の一角」に過ぎないと私は思います。

私自身、大企業と中小企業両方働きましたが、大企業の方が残業時間は多かったと思います。大企業は、表向きの福利厚生や休日日数は充実していますが、実際の労働時間・残業時間は長く、休日労働は多かったと思います。私が働いていた頃は、表沙汰にならなかったんですが、ネット社会の現在は、記事の通り「表面化」しやすくなり、問題も大きくなっていると思います。

今後は、上辺だけ・表向き法令遵守しているような労務管理は、通用しないと私は思います。今回の三菱電機・去年問題になった電通等「上辺だけ」の労務管理新聞沙汰及び訴訟沙汰になっている点から学ぶべき点は多いと思います。政府も「働き方改革」で、残業時間上限規制・罰則化等大幅な法改正を進めています。

パワハラに関しても、労働基準監督署等無料労働相談コーナーでの相談件数も増加し、パワハラ→精神疾患→自殺→労災認定→民事訴訟と言うような流れも、最近は増えつつあります。特に今までの労働相談の経験上、本社・人事部と物理的に離れた営業所・支店・工場等の出先部署パワハラ関係が多いような気がします。

今後は、労働時間に関する考え方部下への指導・教育に関して、「時代が変わった」事を認識し、労務管理の見直しが必要だと思います。またパワハラに関しては、特に管理職パワハラ防止を含む労務管理教育の必要性は急務だと思います。


※写真は先日の夕食で、自家製キーマカレーと餃子入り中華スープです。

以上、福岡・久留米ぶっちゃけ社労士(主に会社側の視点で、労使間の建設的な信頼関係構築を目指し、企業の継続・繁栄のお手伝いをする、ぶっちゃけた相談ができる社労士)こと採用・労務管理・労働トラブル対応の町医者 吉野でした。

※お問い合わせや相談したい時は、いつでも下記へ連絡願います。 福岡 久留米 採用と労務管理、労働トラブル対応の町医者 社会保険労務士 吉野正人 移動オフィス 090-2852-9529 (すぐつながります。)
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ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。








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